歯の豆知識

歯磨きのタイミング〜30分あける?〜

今回は、歯磨きのタイミングについてお話しします。

 

「歯磨きは食事が終わって30分空けてからしてください」

と言われたことはありませんか?

 

結論から言うと、

 

歯磨きは食後すぐにしてください!!

 

ではなぜ30分空けてからと言われているのでしょうか

 

まずは食事後のお口の中の変化について

 

歯の表面はエナメル質というとても硬い組織で覆われいます。

このエナメル質は酸に弱く、虫歯菌から発生する酸や酸性の環境にさらされると溶解してしまいます。

 

虫歯菌は口の中に食べ物が入ってくると活動し始め、酸を出します。

だから常に何かを食べていたり、お菓子をちょこちょこ摘む人はずーっと酸性の状態となり虫歯になりやすいというわけです。

 

この酸に対抗する手段として唾液があります。

 

食事をすると口腔内は酸性の環境になりますが、通常は唾液の再石灰化作用により30〜40分ほどで中性へと戻ります。

通常の食事でも酸性になるのですが、特に酸性になりやすい食品は

 

・酸性の強い物(炭酸飲料、お酢)

・レモンやグレープフルーツなどの柑橘系

・糖濃度の高いもの(飴、チョコレート)

・スポーツドリンク

 

などが挙げられます。

逆に麦茶や牛乳はほぼ中性の飲み物なので虫歯のリスクは低いと言えます。

 

そしてここからが本題!

みなさんは『酸蝕症』という言葉を聞いたことがありますか?

 

『酸蝕症』とは、虫歯菌とは関係なく、酸の化学反応によって歯が腐食ないし実質欠損を起こす疾患です。

 

酸性になりやすい飲食物を常に摂取している方は『酸蝕症』を引き起こしてしまいます。

 

例えばこんな方は要注意・・・!

・健康のためにと毎日黒酢やフルーツを摂取している

・スポーツが好きで清涼飲料水をよく飲む

・酸性ガスが発生するような職場環境

・逆流性食道炎→胃酸は強酸性!唾液が減るのも特徴です

 

 

酸蝕症の方は常に口腔内が酸性の状態でエナメル質が柔らかく溶けやすい状態になっており、そこに歯磨きの摩擦などの刺激が加わると余計にエナメル質が削れてしまいます。

そこで、唾液の緩衝作用で口腔内が中性に戻ってから歯磨きをした方がいいと言われています。

 

ですのでこの『酸蝕症』の方は食後30分あけてから歯磨きをしてほしいと言われているのです。

 

「酸蝕症の方は歯が削れやすいので食後すぐに歯磨きをしない方が良い」

 

ということが、いつの間にかすべての人は「食後30分あけてから歯磨きをした方が良い」と噂になっていったんですね〜

 

酸蝕症でない方は30分開けなくても大丈夫ですし、むしろ30分開けることで歯磨きを忘れてしまったりタイミングを逃していまう可能性もあるので

できれば食後すぐに磨くという習慣を身につけておく方が良いと言えます。

 

もう一度言います!

 

酸蝕症でない方は『食べたらすぐ磨く!』(^^)

 

酸蝕症の疑いがある方は飲食後すぐに水でお口をゆすぐなどでも緩和されますし、歯科医院で1度しっかり見てもらうことをおすすめします。