こんにちは
今日は、舌癌(ぜつがん)についてお話したいとおもいます。
舌がん。ちょっと前に話題になりましたね。ですので今日は舌がんの早期発見のために豆知識ブログを更新します。
難しいことはすっとばして、どこをチェックしたらいいのかをかきます。
そのまえに・・・
実は、お口のなかにできるがんは、舌だけではありません。
歯茎、上あご、頬などの粘膜にもがんはできます。しかしこのなかで舌が最も発生頻度が高いのです。
舌がんは、日本全国で1年間に約4200人が診断されます。
ちなみに2015年にがんと診断された人は約89万人にのぼります。
そのうち4200人が舌がんと診断されたのです。
う〜ん、がん全体からみるとやはり少ないですね。
数がすくないからこそ、舌がん自体について多くのひとはあまり知らないんですね。だから発見も遅れるし、歯医者にいくタイミングを逃してしまうのかなとおもいます。
そこで、舌がん早期発見のために今日からできるチェックポイントをお伝えします。
なんと舌がんの好発部位は、鏡をつかって自分で部位を確認できます。
舌がんは舌の中央や先端にはあまりできず、大部分が舌の横にできます。
下図参照
国立がん研究センター がん情報サービスから図を抜粋し改変しています。
青い部分が舌がんの好発部位です。舌縁(ぜつえん)といいます。
症状としては、硬いしこりやただれがあります。痛みがないことも多いです。
口内炎のようなものができることもあります。
なので、舌縁に違和感があったり、白いできものができていたりしたら、できるだけ早期に歯科への受診をおすすめします。
簡単でしょ?歯磨きしているとき、お風呂に入っているとき、いつでもいいので気が付いた時に舌をチェック!
お口の中のがんは放置すればもちろん死に至る病気ですが、切除できることも多いです。
しかし、お口の中という場所であるため術後は食事や会話がしにくいことがあります。なぜならどちらも舌の機能が非常に重要な働きをしているからです。
これが舌がんの怖いところです。
舌は、日常生活でかかすことのできない体の一部なのです。
ともだちとおしゃべりをする
おいしいご飯をたべる
こういった日々の生活の質をたかめる行為は、舌が健康に機能していることが大きく関与してきます。
生活の質(Quality Of Life)の低下が顕著にみられるのが舌がん。
だから、健康な生活を維持するためにも舌がんの知識は必要なものなのですね。
さいごに
一般開業医ができることは、
舌がんに対して一般開業医ができることは、
- がんの可能性があると診断する
- 口腔外科に紹介する
ことです。
がんであると診断するには、パッとみるだけでは難しく、ある程度時間がかかります。
がんになる前の小さな病変をみつけたとしても、まずは自然に治癒するような口内炎などとの鑑別のため、経過観察をしたりします。
なので、そのタイミングで他院に行ってしまうと、またそこから経過観察が始まってしまいます。
これを繰り返すと診断が遅れ、口腔外科への紹介がおくれ、治療がおくれてしまいます。
手遅れになるまえに、患者さんがすべきことは、違和感があればできるだけ早く歯医者へいく。そしてできるだけ1つの歯医者に通っていただくことです。
かかりつけの歯科医院をつくり定期検診に通うことが健康を維持するための最善なんですね。
どんなささいなことでもかまいません。なにか心配なことがあれば信頼できる歯医者にみてもらいましょう。
みなさんの健康な生活を維持するのが歯科医の努めなのですから。