むし歯治療で被せものを入れている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
被せものを作るための型取りを、僕たちは印象採得(いんしょうさいとく)と呼びます。もしくは単に「印象をとる」と言ったりもします。
この印象をとるときに使うのが、あのドロッと冷たい材料です。
今回はあのドロッとした冷たい材料=印象材=アルジネートについてお話します。
あの材料の成分は、
・アルギン酸ナトリウム
・硫酸カルシウム(石膏)
・第三リン酸ナトリウム
・ケイソウ土 といった具合です。
それぞれ簡単にどんな材料かご説明いたしますね。
・アルギン酸ナトリウムは、海藻に含まれる成分の一種で、食物繊維の1つです。
・硫酸カルシウムは、石膏の主成分です。
・第三リン酸ナトリウムは、洗剤とかに使用されることがあります。
・ケイソウ土は、お風呂場のマットに使用もされていて使われている方も多いと思います。
見た目からは海藻に含まれる成分や、石膏、ケイソウ土が含まれているなんて想像できないですよね。
型取りの材料がわかったところで、次は実際に型取りをどうのように行なっているのかをみていきましょう!!
まず、型取りの材料は最初からどろどろの状態で保存されているわけではありません。粉と水です。粉を湿らないよう保存しており、使用する分だけ取り出して、適量の水とねりねりしていきます。そしたらどろっとした状態になります。
粉と水を混ぜるのにも技術が必要です。だれでも最初からできるわけじゃないんですね〜
しかし、当院では自動でアルジネートを練ってくれる機械を導入しているので、だれでも最初から均質な印象材を寝ることができます。
印象材を練ったら、お口の中に圧接していきます。この材料、時間が経つと固まってしまうので、練ったらなるべく早くお口の中に圧接します。時間との勝負です。
お口の中が、印象材でいっぱいになった感覚になりますが、数分経てば固まるのそれまで我慢・・・
固まったら、外します。
そこに石膏を流し込むと、はい、患者さんの歯の形を模型にすることができました。
模型ができあがると、歯科技工士が模型上で歯の詰めものや被せものを作っていきます。
技工士の作業については、職人の技が光るおもしろい工程ですので、また後日ブログで書く予定です。
お楽しみに!!